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【2024年最新】ソフトウェアテストにかかわる人必見!JSTQB認定テスト技術者資格とは?

  • #JSTQB
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ソフトウェアテストにかかわる資格に、JSTQB認定テスト技術者資格というものがあります。JSTQB認定テスト技術者資格は、ソフトウェアテストの知識・スキルを証明する国際資格です。この記事ではJSTQB認定テスト技術者資格の概要や取得するメリット、学習方法など把握しておきたい知識をまとめて解説しています。

JSTQBとは

JSTQBとは「Japan Software Testing Qualifications Board」の略称で、日本の「ソフトウェアテスト技術者資格」を運営する団体です。なおソフトウェアテスト技術者資格は世界で通用する国際資格であり、JSTQBを含め各国の運営団体は、国際的な資格認定団体「ISTQB」(International Software Testing Qualifications Board)に加盟しています。

JSTQB認定テスト技術者資格とは

私たちの生活にとって、今やソフトウェアは欠かせません。スマートフォンやPCはもちろんのこと、自動車や家電製品、社会インフラ、企業システムにまでソフトウェアが使われています。

そんな中で、ソフトウェアの品質や信頼性、安全性を確保するための重要な技術として、ソフトウェアテストがあります。JSTQB認定テスト技術者資格は、ソフトウェアテストについての技術を認定する資格で、ソフトウェア技術者がテスト技術を向上させるきっかけとして認定制度が開始されました。JSTQBのテスト技術者資格は、ISTQB(International Software Testing Qualifications Board)を通じて、アメリカやイギリス、ドイツなどのISTQB連携のテスト技術者資格と相互認証を行っています。

JSTQB認定テスト技術者資格の種類

JSTQB認定テスト技術者資格は、大きく「Foundation Level」「Core(Advanced Level」「Specialist」の3つに分かれています。Foundation Levelは、ソフトウェアテストの基礎知識を幅広く問う試験で、特定の分野に偏らずソフトウェアテスト全般の理解が求められます。Core(Advanced Levelは「テストマネージャ」と「テストアナリスト」に分類され、Specialistには「Foundation Level<自動車ソフトウェアテスト担当者>」と「テスト自動化エンジニア試験(TAE)」が含まれます。テスト自動化エンジニア試験(TAE)は、2024年8月から10月の3か月間、試験的に実施されましたが、今後、コンスタントに実施される可能性もあります。

種類概要
Foundation Levelソフトウェアテストの基礎知識を幅広く問う試験
Core(Advanced Level)テストマネージャ
テストアナリスト
SpecialistFoundation Level<自動車ソフトウェアテスト担当者>
テスト自動化エンジニア試験(TAE)

ここでは、各試験の受験資格と合格率、開催概要について解説します。

Foundation Level

「Foundation=基礎」とあるとおり、ソフトウェアテストの基礎的な知識が網羅的に問われるレベルです。難易度は高くなく、合格率は7割を超えることが多いようです。CBT(コンピュータ・ベースト・テスティング)の他、PBT(ペーパー・ベースド・テスティング)形式でも受験可能です。

受験資格なし
合格率2022年度 :70.52%
2023年度 :74.98%
2024年度 :77.65%
受験料22,000円(税込)
試験時間75分 (NDA* 5分 + 試験 60分 + アンケート 10分)
試験形式CBT(コンピュータ・ベースト・テスティング)形式
PBT(ペーパー・ベースド・テスティング)形式
※PBT(ペーパー・ベースド・テスティング)形式の日程は以下をご確認ください。 https://www.juse.or.jp/sqip/qualification/jstqb/foundation_pbt.html

Advanced Level

Advanced Levelはさらに「テストマネージャ」「テストアナリスト」の2つに分類され、Foundation Levelで問われるソフトウェアテストの基礎知識を踏まえて、それぞれの専門領域の専門知識が求められます。
テストマネージャとは、ソフトウェアテストの計画・提案・マネジメントを行う役割、テストアナリストはテストケースの選択や実施に関する分析を行う役割を指します。いずれもFoundation Levelと比べ試験難易度が高く、合格率も低くなっています。
テストマネージャ・テストアナリストの受験資格と合格率は、それぞれ以下の通りです。

Advanced Level<テストマネージャ>(ALTM)

受験資格JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Levelに合格していること
テストマネージャとして3年以上の業務経験があること
※業務経歴申請書の提出が必要
合格率2022年度 :34.07%
2023年度 :31.37%
2024年度 :34.26%
受験料22,000円(税込)
試験時間195分 (NDA* 5分 + 試験 180分 + アンケート 10分)
試験形式CBT(コンピュータ・ベースト・テスティング)形式

Advanced Level<テストアナリスト>(ALTA)

受験資格JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Levelを合格していること
テストアナリストとして3年以上の業務経験があること
※業務経歴申請書の提出は不要
合格率2023年度 :43.64%
2024年度 :40.79%
受験料22,000円(税込)
試験時間135分 (NDA* 5分 + 試験 120分 + アンケート 10分)
試験形式CBT(コンピュータ・ベースト・テスティング)形式

Specialist

Specialistには、「Foundation Level<自動車ソフトウェアテスト担当者>」と「テスト自動化エンジニア試験(TAE)」が含まれます。
自動車ソフトウェアテスト担当者試験は、国際的に通用する自動車開発プロジェクトのテストに関心を持っている人を対象にしています。テスト自動化エンジニア試験は、国際的に通用するソフトウェアテストのテスト自動化に関心を持っている方を対象としています。日本では、2024年に試験的に実施されました。それぞれの受験資格と合格率は以下の通りです。

Foundation Level<自動車ソフトウェアテスト担当者>

受験資格JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Levelに合格していること
合格率2023年度 :40.00%
2024年度 :75.00%
受験料22,000円(税込)
試験時間75 分 (NDA* 5分 + 試験 60分 + アンケート 10分)
試験形式CBT(コンピュータ・ベースト・テスティング)形式

テスト自動化エンジニア試験

受験資格JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Levelに合格していること
合格率2024年度 :86.67%
受験料22,000円(税込)
試験時間105分 (NDA* 5分 + 試験 90分 + アンケート 10分)
試験形式CBT(コンピュータ・ベースト・テスティング)形式

各試験の詳細やお申し込みは以下をご確認ください。
https://www.pearsonvue.com/jp/ja/jstqb.html

JSTQB認定テスト技術者資格を取得するメリット

それでは、JSTQB認定テスト技術者資格を取得することで、どんなメリットが考えられるでしょうか。
まずソフトウェアテストに関する知識やスキルを、体系的に学べる点が挙げられます。独学でソフトウェアテストについて学ぼうと思っても、何をどう勉強すればよいかわからない方もいるのではないでしょうか。そこで資格取得を目標に勉強をすることで、ソフトウェアテストについて体系的かつ効率的に学習できるわけです。JSTQBはテスト活動におけるスタンダードになりますので、何か困ったときの拠り所になります。また、社内外でのコミュニケーションの際に、テスト業界の共通言語を使用することで意思疎通がスムーズになるというメリットもあります。テスト活動に従事する方はぜひ勉強し、取得しておきたい資格です。
さらに、これらの知識を持っていれば、一定以上の知識・スキルを持っていることの証明になります。特にAdvanced Levelの資格を保有していれば、高いスキルを持つエンジニアであることの証明になるでしょう。就職・転職の際に有利となる上に、クライアントからの信用も得やすくなります 。

AIQVE ONEでも、JSTQBをはじめとする資格取得を積極的に奨励しています。その結果、JSTQBのPlatinumパートナーに認定され、以降も有資格者は着実に増加しています。

JSTQB認定テスト技術者資格の勉強法

JSTQB認定テスト技術者資格を取得するには、どのように勉強すればよいでしょうか。ここでは主な勉強方法を紹介します。

JSTQB公式のシラバスを読む

JSTQBの公式サイト(http://jstqb.jp/syllabus.html)から、JSTQB認定テスト技術者資格の取得に必要な学習事項や知識がまとめられた「シラバス」をダウンロードすることができます。これを読み込むことで、資格取得のための勉強になります。
ただしあくまで学習事項が中心となる資料であることから、実際に試験で問題を解くためには、後述する参考書等の勉強を組み合わせた方がよいでしょう。なお上記公式サイトには、シラバスの他、サンプル問題や用語集もあり、試験勉強に役立ちます。

市販の参考書を活用する

JSTQB認定テスト技術者資格に合格するためには、市販の参考書での学習が推奨されます。代表的な市販の参考書として、JSTQB公認書籍でもある「ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第5版 シラバス2023対応」があげられます。本書はAmazon等のネットストアでも購入できるので、興味があれば探してみてください。
なお日本では上記参考書も含め、Foundation Level向けはありますが、Advanced Level用の参考書はありません。

学習用のウェブサイトやウェブアプリを活用する

インターネット上にはJSTQB認定テスト技術者資格の学習が可能なウェブサイトやウェブアプリがあります。そういったものを活用して学習をすすめるのも1つの手です。たとえば、スマートフォンアプリ「テス友」では、Foundation Level に限られますが400題のオリジナル模擬試験問題が掲載されています。
また、Advanced Levelにおいては、公式サイトにて過去問解説の動画や資料が公開されていますので、参考にされることをおすすめいたします。

対策セミナーに参加する

JSTQB公認のJSTQB認定テスト技術者資格試験対策セミナーなどがあります。こういったセミナーを活用して学習を進めるのも1つの方法です。

まとめ

JSTQB認定テスト技術者資格があれば、ソフトウェアテストの技術やスキルがあることの国際的な証明となります。日本では基礎レベルの「Foundation Level」の他、より専門的な知識が問われる「Advanced Level」「Specialist」の資格試験が行われています。
この資格取得のための勉強をすることによって、業務としてソフトウェアテストを行うのに必要な知識を体系的に学ぶことができる上に、外部にはその技術・スキルを信頼してもらえるようになり、転職の際等にも有利です。

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