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JSTQB FLの最新版シラバスが公開!ChatGPTに聞いた変更点の概要とは?
ゲームのリリース後に、ユーザーの声によって初めてバグや不具合に気付く機会は少なくありません。リリース前のテストで、全てのバグ・不具合を発見するのは難しいためです。
リリース後に、ユーザーの声を集める手法としてSNSエゴサーチが挙げられます。ただし膨大な投稿の中から、手動で有益な情報を迅速に収集するのは容易ではありません。工数を削減し、より速やかにバグ・不具合の対応を開始するためには、自動化ツールの利用が推奨されます。
この記事では、リリース後のSNSエゴサーチが重要である理由、リリース後のSNSエゴサーチに成功した事例、SNSエゴサーチに自動化ツールを使用するべき理由を解説します。ユーザーの反応を効率的に収集し、リリース後のバグ・不具合対応を迅速に行いたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ゲームのリリース後は、インターネット上、特にSNSやオンラインフォーラム、ブログなどで言及される会話や投稿をモニタリングする「ソーシャルリスニング」というプロセスがとても大切です。そして、その一環として、製品についての言及を確認する「エゴサーチ」を行うことも有効です。ここでは、エゴサーチをすべき理由について解説します。
ユーザーからのフィードバックは、ゲームのバグや不具合を早期に発見し、迅速に対応するための重要な情報源です。
ゲームのリリース時点でバグをゼロにするのは難しく、ユーザーからのフィードバッグで不具合やバグを知る機会は少なくありません。これらのフィードバックを適切に活用できるかどうかが、ゲームの品質を左右する大きなポイントとなります。
たとえば、インディーゲーム「No Man’s Sky」は、リリース後にユーザーから厳しい批判を受けました。しかし、ユーザーのフィードバッグをもとに大幅なアップデートを行い、評価を大きく改善させました。
リアルタイムで確認できるユーザーの反応は、ゲームの改善や新機能の開発において重要なヒントとなります。
リリース後のバグ修正に限らず、ユーザーからのフィードバッグはゲームの品質を向上させるための重要な鍵となります。
実際、ユーザーのフィードバッグを開発に活かし成果をあげているゲームは少なくありません。一例として「ディアブロ4 シーズン2」は、シーズン1から寄せられていたユーザーからのフィードバッグを参考に、さまざまな調整を行っています。
たとえば攻撃に対する耐性やダメージ計算式をわかりやすく改善して、プレイヤーが属性攻撃に対処しやすくしました。またレベルアップや装備の更新を以前よりしやすくして、ユーザーのモチベーションを高めるための工夫をしています。このような細かい調整を積み重ねることで、ゲーム体験の品質を大幅に向上させることに成功したのです。
ユーザーからのフィードバッグを収集するにあたって、X(旧Twitter)やReddit、DiscordなどのSNSプラットフォームは主要な場となっています。
たいていのSNSでは、アカウント名から直ちに個人を特定されることがないため、気軽に素直な意見・感想が投稿されます。そのためアンケート調査などと比較しても、正直な意見が多く信憑性が高いと言えます。
また、ユーザーはゲームのバグに関する不満などを、サポートに申告することなくSNSに投稿することも少なくありません。他のユーザーとバグの情報や不満を共有したいと考え、バグ発見後に速やかにSNSへ投稿することが多いのです。
情報の有用性や投稿されるスピードの面でも、SNSはユーザーのフィードバックを集めるのに適したプラットフォームと言えます。
研究によると、ユーザーレビューの量と質がゲームの売上に強く影響することがわかっています。特に重要な役割を果たすのが、リリース直後のレビューです。
たとえばポジティブなレビューが多いゲームは、ストアの目立つ位置に表示されやすくなり、さらに売上が増加する傾向にあります。したがって、迅速にユーザーの声を収集し、修正や改善を反映することが重要なのです。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査によると、オンラインゲーム利用時に多くのユーザーが口コミ・評判を参考にしています。
【オンラインゲーム利用時の確認事項(複数回答)】
・口コミ・評判を確認する割合
15歳~19歳:58.7%
20代:54.8%
30代:48.1%
40代:53.8%
50代:33.7%
若年層の方が、口コミ・評判を気にする傾向であることがわかります。
参照元:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「オンラインゲームの動向整理2022年3月15日」
映画「ソニック・ザ・ムービー」は、ユーザーの声を反映し大成功を記録した事例として参考になります。本作は名前からもわかるように、セガの人気ゲーム「ソニック」を映画化したものです。
「ソニック」は、日本にとどまらず世界的な人気を獲得しています。そして「ソニック・ザ・ムービー」は、公開10日で2億ドルの興行収入を突破するなどの記録を打ち立てました。
ただ本作発表時は、主人公であるソニックのデザインが原作からかけ離れているとして、世界中のファンから批判が殺到しました。この批判を受け映画公開が延期され、キャラクターデザインが大幅に修正されたことはよく知られています。当初、本物の動物であるかのようにデザインされたキャラクターは、修正によってゲームに近いものになりました。
ユーザーの声を大いに反映させたキャラクターデザインもあり、映画「ソニック・ザ・ムービー」は記録的な大ヒットとなったのです。
SNSチェックを怠るなどして、ユーザーの声を軽視した事例としてSNSアプリ「Snapchat」の例が挙げられます。
当時のアップデートにより、Snapchatは友達のコンテンツとブランド・企業コンテンツが見分けやすくなりました。その反面、友達のストーリーについては一覧性が悪くなったことからユーザーが批判の声を上げていたのです。オンライン署名サイト「Change.org」では、このアップデートを批判するユーザーの署名が120万件以上集まるという異例の事態となりました。
しかしSnapchat側は、こういったユーザーの声を重視していませんでした。「アップデートがユーザーに受け入れられるまで、時間がかかるだろう」というのがSnapchat側の判断だったのです。
結果的にはアップデートにより、アプリストア「Apple Store」と「Google Play」上のSnapchatの評価が急落します。ストアに寄せられたSnapchatに対するユーザーレビューのほとんどは、アップデートを批判するものでした。その結果、アプリストアでのランキングについても大きく低下し、ストアでのユーザーに対する露出が減ることになります。
さらにユーザーの評価を大きく下げるきっかけとなったのが、Snapchatに掲載された「Would You Rather?(どっちを選ぶ?)」というゲームアプリ広告です。これは米国の女性人気シンガー・リアーナと、当時の交際相手であるクリス・ブラウンいずれをひっぱたくか選択させるものでした。リアーナは、そのときクリス・ブラウンからDV被害を受けたとして告訴しています。
リアーナは「DV被害者を笑いものにする広告は許しがたい」として、Snapchatを激しく批判し、ファンに対しアプリ削除を呼びかけました。Snapchat側は「審査をすり抜けて不適切な広告が掲載された」と認め、ただちに広告を停止しリアーナに謝罪しましたが、リアーナの怒りは収まりませんでした。彼女はインスタグラムに「犯罪被害者を笑いものにする企業は最悪だ」とする長文の声明を投稿しました。
これらの経緯に注目していたユーザーも、Snapchatに対して不快感をおぼえました。その結果Snapchatの運営元であるスナップの株価が急落するなどの損害が発生します。アプリ使用率も下がり、インスタグラムなどライバルとの競争で苦戦を強いられることになりました。
リリース後のユーザーレビューを重視して成功した事例、軽視して失敗した事例を見てきました。これら事例からも、ゲーム開発にとっていかにユーザーレビュー(SNSエゴサーチ)が重要であるかがわかります。それでは、ユーザーレビューはどのように収集すればよいのでしょうか。
前述したとおり、ユーザーレビューの主な収集先となるのはSNSです。複数のSNSからユーザーレビューを収集してチェックする必要があります。
まず前提として、手動でユーザーレビューを収集するのには限界があります。
SNSへ投稿される量は膨大であり、その中から手動でユーザーレビューを収集・チェックするのは大変な時間と手間がかかります。特にリリース後のように多くのレビューが投稿されるタイミングでは、参照すべきユーザーレビューを迅速にピックアップするのは困難です。手動の場合、ヒューマンエラーによって重要なユーザーレビューを見逃してしまうリスクも避けられません。
SNSに投稿されるユーザーレビューを継続的に収集・チェックする際は、自動化ツールを活用するべきです。
自動化ツールであれば、SNSから参照すべきユーザーレビューを効率的に収集できます。また自動化ツールは、無理なく継続的な監視が可能です。
バグについて言及したユーザーレビューを速やかに発見できるので、対応が遅れるのを防ぐことができます。手動で収集をする場合に生じるヒューマンエラーで重要なユーザーレビューを見落としてしまうリスクもありません。
当社AIQVE ONEが開発したOreo(オレオ)は、X・Steamに日々集まる膨大な量の投稿データを24時間無料で自動監視するツールです。Oreoを使えば手動でユーザーの声を探す工数を削減できるほか、人力に比べ高い精度でのデータ収集を実現します。
有料プランでは、緊急度の高い投稿を発見した場合にSlack / Chatwork / Microsoft Teamsへ自動的に通知が可能です。また有料プランなら、AIによる画像判定によって、より関連度の高い投稿を抽出する機能も利用できます。
Oreoは、あらかじめアプリの画像をAIが学習しておくことで、大量のデータから関連度の高い画像を判定可能です。キーワードだけでなく、画像の関連度でも投稿を絞り込むことができます。
Oreoは無料で使い始められるのはもちろん、利用にあたって問い合わせや打ち合わせは不要です。以下公式ページのリンクから、氏名・メールアドレス・パスワードを登録するだけですぐにお使いいただけます。
https://www.aiqveone.co.jp/test/oreo
まずは無料で使い始めてみて、あとから有料のプランへ切り替えも可能です。
ゲームのリリース後やアップデート後は、ユーザーの反応をモニタリングするソーシャルリスニングが不可欠です。そしてその一環として、SNSエゴサーチは欠かせません。
ただし膨大な投稿の中から、手動で関連度の高いユーザーの声を速やかに検出し続けるのは困難です。手動では膨大な工数がかかる上に、リアルタイムでバグ・不具合を訴えるユーザーの投稿を見逃してしまうリスクもあります。
そこで検討したいのが自動化ツールの利用です。自動化ツールを使えば工数を大幅に削減できるだけでなく、24時間リアルタイムでユーザーの投稿を監視できます。
SNS自動監視ツール「Oreo」サービスサイト
https://www.aiqveone.co.jp/test/oreo
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