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資料がないレトロゲームでも、安心して任せられた。共に壁を乗り越えてくれる存在

株式会社瑞起

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「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」の開発をきっかけに、
「ミニ」系ゲーム機の分野で存在感を高める株式会社瑞起を訪問。
「X68000 Z」のプロジェクトを担当する米内雄樹様と清水玲奈様にお話を伺いました。

  • お取引概要

    「X68000 Z」のテスト支援

  • お取り引きのきっかけ

    過去にAIQVE ONEとお取り引き経験のある、社内メンバーからの紹介。
    レトロゲームにおける実績があることと、見積もり時のコスト感も良かったことから依頼

  • インタビューイー

    米内雄樹氏/取締役
    清水玲奈氏/営業企画部 商品企画チーム

◆クラファンで3億円以上が集まる!注目の「X68000 Z」プロジェクトとは

―「X68000 Z」とは、どんな製品ですか?

清水氏:37年前にシャープさんが発売した「X68000」というパソコンを、現代に復活させようという企画から誕生したのが「X68000 Z」です。
サイズこそ実機の5分の2ほどですが、見た目はもちろん、持ち運び用のハンドルが押すと飛び出すといった細かいギミックまで徹底的に再現するなど、「当時のユーザー体験をもう一度再現する」という点にこだわって製作しています。

とはいえ、当時の仕様そのままに作るというわけではなく、現代の機器としての使いやすさ等も考慮しており、例えばモデルとなった実機でフロッピーが使われていた部分には、SDカードを採用したりしています。

米内氏:主なユーザーさんは、現在40代後半から50代以降でしょうか。私は1980年生まれですが、モデルとなった「X68000」は私から見て、ちょうど“年上のお兄さんが遊んでいた”という思い出が残っています。

弊社は任天堂さんの「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」の開発に携わっており、それ以降に発売されたほぼ全ての「ミニ」系ゲーム機に関わってきました。さらにここ数年は、自社製品開発にも積極的に取り組んでいます。その中で次は何を作ろうかとテーマを探していた時に、社内にいた熱心な「X68000」ファンからの提案が切っ掛けとなって、「X68000 Z」というプロジェクトが動き出した次第です。

―実際、「X68000 Z」が世の中に発表された時のインパクトは物凄かったですね。クラウドファンディングでは、僅か45日間で3億円を超える金額が集まりました。

清水氏:ええ、そうですね。目標に対して1,000%以上という予想以上の支援を頂いたことに社内はもちろん盛り上がったんですが、それ以上にプロジェクトに対するユーザーさんからの熱い想いと期待を改めて実感し、あわあわしたことを覚えています(笑)。

米内氏:「X68000」を使っていたユーザーさんのお話を伺うと、最後はやはり「このゲームが好きだった、面白かった」っていうゲーム体験に行き着くんですよね。だからこそ私たちとしてもそういったゲームを「X68000 Z」で順次出していきますし、ここまで来たらやりきるしかないっていう意地とこだわりで頑張っています。

◆ドキュメントなんて残っていない…専門家なしでは進められなかったレトロゲームのQA

―AIQVE ONEは、「X68000 Z」で遊べるゲームのQAを担当させて頂きました。レトロゲームのQAを行ううえで、どんな課題があったのでしょうか。

清水氏:そもそも当時の「X68000」で遊べたゲームを移植すると一口に言っても、当然タイトルによって開発メーカーは異なりますし、仕様もバラバラで。なかには「X68000」では動くけど、移植先の「X68000 Z」では動きがガタガタで快適に遊べないなんて状態のゲームもあるわけです。

米内氏:全て昔のゲームですからね…。大きな声では言えませんが、各ゲームタイトルに関する当時の開発ドキュメント類がほとんど残っておらず、弊社からは同梱されていたマニュアルぐらいしか出せてないです(笑)。

清水氏:そんな状況だったのですが、AIQVE ONEのスタッフさんはほぼ手探りでゲームを遊びつつ、ネット上にある昔の記事やプレイ動画を見るなどして情報を集めながらQAを進めてくれました。時には、「こんな裏技がありましたよ」なんて連絡を頂くこともあり、QAを依頼した弊社側が「そんなことできるんですか!?」って驚くこともあって(笑)。

―レトロゲームはただでさえ難度が高く、プレイを進めるだけでも大変なケースが多いと思いますが、そのような苦労もあるのですね。QAを進めるうえで重要視したことはありますか?

清水氏:ユーザーさんが「X68000 Z」でゲームを遊んだ時に、違和感を感じさせないようにすることですね。遊んでいて「アレ、ここが変だな」って気になる箇所が一つでも見つかると、それ以降も「ここはどうだろう」なんて懐疑的な気持ちで遊ばせてしまいますから。

37年前に「X68000」で遊んだ体験を再現するというのが「X68000 Z」のコンセプトですし、そのあたりはとても大事にしました。

◆共に壁を乗り越える仲間として、絶対の信頼を置いている

―AIQVE ONEと一緒にお仕事をして、いかがでしたか?

清水氏:弊社だけでは、これほどのQAを行うことはとても無理でした。ノウハウも人も無いですし、世に出せるクオリティに仕上げるためには専門家にお願いするしかありません。その点、AIQVE ONEさんには非常に丁寧に進めてもらっており、彼らに見つけられない不具合はもう仕方ないと割り切れるくらい、絶対の信頼を置いています。

スケジュールギリギリのタイミングでトラブルが起きた時も、遅い時間まで頑張っていただいて無事にマスターアップできた、なんてこともありました。本当に助かっています。

米内氏:コミュニケーション力が非常に高いのが、特徴かなと思います。どんな状況にも柔軟に対応いただいていて、弊社としても良いパートナーに巡り会えたなと。

清水氏:そうですね、AIQVE ONEさんとの定例会は雰囲気が良く、共に壁を乗り越えていく仲間だと思っています。その仕事振りも事務的な印象は全く無く、「自分がこの商品を買ったら、どう使うだろう」「期間内にこれだけのタスクをこなすには、どう進めればよいか」といった部分にまで踏み込んで逐一報告してくれるので、弊社としても非常に指示が出しやすかったです。

―今後、AIQVE ONEとどのような未来を描きたいですか?

清水氏:今年は既に発表している30タイトルを順次発売していくことを一つの目標にしていますし、それが終わったらプロジェクトの“次”も考えられるようになります。その実現のために、これからもAIQVE ONEさんと一緒に、楽しく真剣にやっていけたらと思っています。

米内氏:そうですね。「X68000 Z」にとって、魅力的なゲームタイトルは今後も必要であり、それらを発売するためにはQAをしっかりお任せできるパートナーが欠かせません。そういった面でも、AIQVE ONEさんと良い関係を継続していきたいです!