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機能紹介

【Oreo】X(旧Twitter)の検索クエリ構文を活用した効果的なデータ収集方法 

アイキャッチ画像

SNS分析ツール【Oreo】において、X(旧Twitter)の検索ワードの設定は、プロジェクトのために収集されるポスト(旧ツイート)の範囲を決定するステップです。

少し手間に思えるかもしれませんが、初期の段階で適切な検索ワードを設定することで、より精度の高いデータ収集と分析が可能になります。

この記事では、Xの検索ワードを効果的に設定するためのポイントをわかりやすく解説します。 

設定する箇所 

検索ワードを設定する箇所は以下の通りです。 

・新規プロジェクト作成>データ収集>X検索ワード 

または、 

・プロジェクト設定>編集 

X(旧Twitter)の検索クエリ構文とは 

X(旧Twitter)の検索ワードを設定する際に使用すると便利なのが、検索クエリ構文です。検索クエリ構文とは、データ抽出を効率化し、分析の精度を向上させるための条件設定ルールのことを指します。この構文を活用することで、特定のキーワードや投稿条件に基づいてデータを絞り込むことが可能になります。 

このあと解説するオペレータを単一で使うだけではなく、複数のオペレータを組み合わせて複雑な条件を設定できる点が特徴です。 

この構文を活用することで、たとえば「特定のキーワードを含む画像付きの投稿」「特定のユーザーからのリプライ」など、必要な条件に応じたデータを効率的に絞り込むことが可能になります。 

検索クエリ構文を使うメリットには以下が挙げられます。 

  • データの精度向上 
    収集する投稿を明確な条件で絞り込むことで、分析結果の正確性と有用性を高めることができます。 

  • 不要な投稿の排除 
    スパムやリツイートなど、プロジェクトの分析に不要な投稿を除外できるため、データのノイズを減らします。 

検索クエリ構文を作るためのオペレータ(演算子) 

検索クエリ構文を効果的に使いこなすためには、基本的なオペレータ(演算子)を理解することが重要です。オペレータとは、検索クエリ構文の構成要素で、構文を組み立てる際に使う「ルール」と言えます。 

以下では、主要なオペレータを目的別に解説していきます。 

基本的な検索オペレータ(キーワード、論理演算子) 

まずは、最も基本的なキーワード関連のオペレータについて解説します。 


オペレータを使わず、キーワードを入力する場合、入力した単語を含む投稿が幅広く検索されます。 

例)○○キャンペーン 

→「キャンペーン詳細」「キャンペーン情報」など、関連する投稿をすべて収集 

さらに投稿を絞りたい場合には、以下のオペレータとの使い分けが効果的です。 

オペレータ 説明
“ ”(引用符) キーワード・フレーズを
完全一致で検索 
・“キャンペーン名” 
→ 「キャンペーン名」の
フレーズが完全一致する投稿を検索。

 ・“ログインできない” 
→ 「ログインできない」という具体的な
ユーザーの問題を含む投稿を抽出。 
(ハイフン) 特定のキーワードを除外 ・キャンペーン -広告 
→広告を含まない
キャンペーン関連投稿を抽出 
AND 
※Oreoの場合
スペースで表現します
複数のキーワードを含む
投稿を検索(省略も可) 
・製品名 レビュー 
→製品名が含まれレビューについて
言及されている投稿を抽出 
OR いずれかの条件を満たす
投稿を検索 
・イベント名 OR キャンペーン名
→イベント名または
キャンペーン名を含む投稿を抽出 
( ) 条件をグループ化し
複雑な検索条件を
作成する際に使用 
・(製品名 OR サービス名) レビュー
→製品名またはサービス名が含まれ
かつレビューが言及された投稿を抽出 

ユーザー関連 

特定のアカウントやその宛先に関する投稿を探したい場合に便利なオペレータは以下のとおりです。 

オペレータ 説明  
from: 指定したアカウントの
投稿を検索 
from:yourbrand
→ 自社公式アカウントの
投稿を抽出  
to: 特定のアカウント宛の
投稿を検索 
to:competitorbrand
→ 競合アカウントへの
リプライ投稿を抽出 
@: 特定ユーザーが
メンションされている
投稿を検索 
@yourbrand
→企業アカウントがメンション
されている投稿を抽出 
has:mentions メンションが含まれる
投稿全般を検索
(投稿内でメンション
されていれば該当) 
has:mentions “○○キャンペーン”
→メンションが含まれ
「○○キャンペーン」に
関連する投稿を抽出 
retweets_of: 特定のアカウントの投稿が
リツイートされたものを検索 
retweets_of:yourbrand 
→自社公式アカウントの投稿を
リツイートした投稿を検索 
lists: 特定のリスト内の
ユーザーによる投稿を検索 
・list:yourbrand/influencers
→自社が作成した
インフルエンサーの投稿を
一括してモニタリング 

・list:yourbrand/employees
→自社が作成した社員の投稿を監視
(投稿がSNSポリシーに沿っているか) 
is:verified 認証済みアカウントによる
投稿を検索 
is:verified ”製品名“
→認証済みアカウントによる
製品に関する投稿を抽出 

エンゲージメント関連 

X(旧Twitter)での投稿の反応や人気度を把握するためのオペレータをご紹介します。これらのオペレータを使うことで、特定の条件を満たす高エンゲージメントの投稿を効率的に抽出することができます。 

オペレータ 説明  
is:retweet リツイート(リポスト)
のみを検索 
is:retweet “○○キャンペーン”
→○○キャンペーンという
キーワードが含まれる
リツイートのみを抽出 
is:quote 引用リツイート(引用リポスト)
のみを検索 
is:quote (製品名)レビュー
→製品レビューに関連する
引用リツイート(引用リポスト)
を抽出 
is:reply リプライ(返信)
のみを検索 
is:reply to:企業公式アカウント
→企業公式アカウントへの
リプライを抽出 

メディア関連 

メディア関連のオペレータは、画像や動画、リンクが含まれる投稿を特定するのに役立ち、視覚的なコンテンツや外部情報を効率的に検索することができます。 

オペレータ 説明  
has:images 画像が含まれる投稿を検索 製品名 has:images
→画像付きの自社製品の
投稿を抽出 
has:media 画像、動画、GIFなど
いずれかのメディアが
含まれる投稿を検索 
製品名 has:media
→メディア付きの自社製品の
投稿を抽出 
has:videos 直接アップロードされた
動画が含まれる投稿を検索 
イベントhas:videos
→イベントの動画投稿を抽出 
has:links 外部リンクが含まれる
投稿を検索 
プレスリリース has:links
→プレスリリースのリンク付きの
投稿を抽出 

なお、Oreoでは、AIを活用した画像認識の機能もあります。画像付きの投稿を抽出しても、関係のない画像が含まれる場合もあります。たとえば自社ゲームの不具合に関するデータを集めたいとき、実際のゲーム画面に近い画像などをAIが学習することで、さらに効率的に重要な情報を抽出できるようになっています。 

言語・場所関連 

言語や場所関連のオペレータは、特定の地域や言語に限定した投稿を効率的に検索し、ターゲット市場やローカル情報の分析に役立ちます。 

オペレータ 説明  
lang:  指定した言語での
投稿を検索 
製品名 lang:ja
→自社製品に関する
日本語の投稿を抽出 
【主な言語コード】 
ja:日本語 en:英語  zh:中国語 
ko:韓国語 fr:フランス語 
de:ドイツ語 es:スペイン語 
place:  地名や場所IDを指定し
特定の場所
(ユーザーがタグ付けした場所)
に関する投稿を検索 
place:東京 “ラーメン”
→東京に関連する
「ラーメン」の投稿を検索 
place_country 国コードを指定し
その国に関連する
投稿を検索 
place_country US “Black Friday”
→アメリカ国内に関連する
「Black Friday」の投稿を検索 
【主な国コード】 
JP:日本 US:アメリカ GB:イギリス 
FR:フランス DE:ドイツ ES:スペイン 
CN:中国 KR:韓国 
AU:オーストラリア 
CA:カナダ IN:インド 

その他 

その他の主要なオペレータは以下の通りです。 

オペレータ 説明  
has:hashtags ハッシュタグ(#)が
含まれる投稿を検索 
has:hashtags “○○キャンペーン“
→ハッシュタグ付きで
「○○キャンペーン」に関連する
投稿を抽出 
has:cashtags キャッシュタグ($)が
含まれる投稿を検索
(主に株式市場や
投資関連で使用) 
has:cashtags “$TSLA” 
→Tesla社の株式に関連する
投稿を検索 
has:pull 投票機能(Poll)が
含まれる投稿を検索 
has:pull “新製品アンケート“ 
→「新製品アンケート」に
関連する投票投稿を抽出 
is:nullcast 「-」とともに使うことで
公開されていない投稿を除外 
-is:nullcast ”新製品発表“ 
→公開されている「新製品発表」に
関連する投稿のみを検索 

検索クエリ構文の作り方と活用例 

オペレータを理解したら、実際にこれらを組み合わせて検索クエリ構文を作っていきましょう。ここでは、検索クエリ構文の作り方と具体的な応用例を解説します。 

検索クエリ構文を組み立てる際の基本ルール 

1.空白(スペース)はANDを意味する 

クエリ内で単語を空白で区切ると、それはANDとして扱われます。 


クエリ:
キャンペーン 新商品
→ キャンペーン AND 新商品 

結果:
「キャンペーン」と「新商品」の両方を含む投稿を検索。 

2.ANDはORよりも優先される 

検索クエリ構文では、AND が OR よりも優先的に評価されます。 


クエリ:
キャンペーン 新商品 OR イベント  

評価順序:
最初に キャンペーン AND 新商品 が評価され、その結果に OR イベント が適用されます。 

結果:
「キャンペーン」と「新商品」の両方を含む投稿、または「イベント」を含む投稿を検索。 

3.カッコ( )で条件をグループ化 

カッコを使用することで、評価の優先順位を変更したり、条件をグループ化したりできます。 


クエリ:
(キャンペーン OR イベント) 新商品 

評価順序:
最初に キャンペーン OR イベント が評価され、その後に AND 新商品 が適用されます。 

結果:
「キャンペーン」または「イベント」に関連し、かつ「新商品」を含む投稿を検索。 

4.ハイフン(-)で除外条件を指定する 

ハイフンを使うと、特定の条件を除外できます。 


クエリ:
キャンペーン -広告 

結果:
「キャンペーン」を含む投稿の中から「広告」を含む投稿を除外して検索。 

検索クエリ構文を作るステップ 

検索クエリ構文を作成する際は、目的を明確にし、条件を整理してからオペレータを組み合わせることで、効率的かつ正確なデータ収集が可能になります。以下のステップに従って、最適なクエリを構築してみましょう。 

1.データを収集する目的を明確にする 

まずは、投稿のデータを使って何を達成したいのかを具体的に設定します。 

例: 
• 自社キャンペーンの拡散状況を把握したい。 
• 競合アカウントの人気投稿を分析したい。 
• ユーザーが抱える課題や意見を収集したい。 

2.必要な条件を洗い出す 

目的に応じて、検索対象の投稿が持つべき条件を明確化します。これには、以下のような要素が含まれます。 

• キーワードやフレーズ: 
投稿に含まれる特定の単語やフレーズ(例: “新商品レビュー”)。 

Oreoでは、キーワードのボリュームを調査することができます。少なすぎても多すぎても適切なデータが得られないので、ボリュームを見ながら調整しましょう。 

• 投稿者情報: 
自社アカウントや競合アカウント(例: from:yourbrand)。 

• 投稿の種類: 
リツイート、引用リツイート、画像付き投稿など(例: is:retweet、has:images)。 

3.必要なオペレータを選ぶ 

選択した条件に応じて、上記で解説した適切なオペレータをルールにのっとって組み合わせます。 

検索クエリ構文を作成した後は、結果を確認して必要に応じて調整してください。 

検索クエリ構文の具体例 

以下では、キャンペーンの効果測定、新製品のレビュー確認の3つのシナリオについて、検索クエリ構文の具体例を紹介します。 

新製品のレビューを確認したい 

目的:
ユーザーが新製品についてどのようなレビューを投稿しているかを把握し、改善点やユーザーの反応を分析する。 

検索クエリ構文例:
“製品名 レビュー” OR “製品名 感想” -is:retweet has:links 

解説: 
• “製品名 レビュー” OR “製品名 感想”: 
「製品名」に関連するレビューや感想を含む投稿を検索。 

• -is:retweet: 
リツイートを除外してオリジナル投稿を抽出。 

• has:links: 
レビューや感想に関連するリンクが含まれる投稿を検索。  

まとめ 

X(旧Twitter)は、日本国内で約6,700万人のアクティブユーザーを抱え、LINEに次ぐ第2位のユーザー規模を誇る主要なSNSプラットフォームです。 

この膨大な投稿データを効果的に収集・分析することは、企業のマーケティング戦略や製品改善において非常に重要です。

Oreoは、XをはじめとするSNS上の投稿を24時間365日自動で監視・収集するツールです。 

Xの分析において検索クエリ構文を活用することで、特定のキーワードや条件に基づいてデータを絞り込み、より精度の高い分析が可能になります。

これにより、ユーザーの声を迅速にキャッチし、製品やサービスの改善、マーケティング戦略の最適化に役立てることができます。